手作りの山小屋


全体の構想 土地の整備 基礎と棟上げ 組立と建増 内装と完成 工房の建増し 遊び心で メンテナンス 友人の書いた訪問記

動画 → 組立の様子 KBCテレビ来訪 ストーブの薪割り



友人の書いた訪問記

山小屋を作って10年以上たちましたが、家内が入会した「企業OBペンクラブ」の副会長 大平さんが、福岡に転宅され、お近づきにと山小屋に来て頂きました。

たいした おもてなしは出来ませんでしたが、食事をしながら歓談し、大変喜んで帰って頂きました。

その後、山小屋訪問に関してペンクラブに投稿されましたので、ご紹介します。


木村家手作り山小屋訪問記  

 こんなにメチャ面白くステキな山小屋を見たことがありません。『悠遊』の木村さんの書かれた『手作り山小屋奮闘記』を読んでこの「山小屋」を一目見てみたいと皆さん思われたことでしょう。その「手作り山小屋」へ木村ご夫妻のお招きを受けて行って参りましたのでご報告いたします。
 
 博多駅から新幹線特急券100円で9分、終点の博多南駅で降ります。この不思議な駅を皆さんご存知でしょうか?木村さんご夫妻の出迎えを受けて車で約5分走ると、もう森の中それも深山幽谷かと見紛う深い森が10分ほど続きます。突然明るくなって視界が開けると遥かに霞んだ山々が浮かぶ絶景の風景画が現れました。小高い山の頂上を切り開いた場所に家が三軒立っていて、その一軒が木村さんの「山小屋」です。とはいってももはや立派な「家」でしたが。
 お二人は『悠遊』の表題を「成り行き山小屋手作り記」のような表現も考えたと言われるように、まさしく「成り行き」に次ぐ「成り行き」で思いもかけずに今の家が出来上がってしまったのですと説明して下さいました。菜園作りをするなら農機具入れる小屋を作ろう、それなら雨露しのげる人も泊まれる小屋にしよう、そしてどんどん付け足していくうちに今の立派な「山小屋」になってしまったのだそうです。
 
 まず、フィンランド製ログハウスを2軒継ぎ足したという発想に驚かされました。ところが、中に入るとお二人のアイデアの傑作が次ぎ次ぎに現れて驚きの連続です。まず普通の家では見たこともないたいへん大きな窓があって素晴らしい展望を居ながらにして見ることができます。この大きな窓はなんとガラスを入れた縦用のサッシを横にはめ込んだものでした。この思いつきはホームランです。次にリヴィングには掘炬燵が作ってあり、足許のホカホカはホットカーペットというのでそれだけで感心していると、横の床をめくってみて下さいとのこと。めくるとなんとまた堀炬燵が現れました。堀炬燵がダブルになっていたのです。お孫さんたちや大勢の皆さんが来られたときのために作られたとか。寝室も見せて頂きました。入ると平面の床のその先の床が2、30cm上がっています。通常はその上に布団を敷くのですが、お孫さんたちがやってくると、これがなんとステージに早変わり、ここでお孫さんたちが踊ったりするのを手前の床に座っておじいちゃんおばあちゃんはご覧になるのだそうです。ステージと観客席兼用の寝室なんて見たこともありません。なんとなんとの驚きの連続でした。その傑作のいずれもがなんだかほのぼのしていて、アイデアもきっとお二人のお人柄の産物なのではないでしょうか。
 これらの傑作も全部「成り行き」の産物でしかありませんとお二人は笑っておられます。もう一つ伺った「成り行き」の産物は、お風呂でした。最初お風呂は隣の家だけが見える場所だったが、近くで畑を作っている人が「ここでお風呂に入るなら、星空を見ながらでなくっちゃ」と言われ、そうか!ということで急遽建て増しして今のところに付け替えたとか。「星を見たい」というだけでお風呂を移動されていますが、その労力たるやたいへんなものだったと拝察されます。これにも大いに驚きました。実はまだまだあるのですが残念ながら書き切れません。

 かくして単なる農機具小屋から山小屋へと発想は大きく変化し、その山小屋も13年間の間にお二人の智慧とアイデアで何度も変貌を遂げられたのでした。お二人の「成り行き」は、常に現在に留まることなく前向きに進まれています。これは簡単なようで常人の到底及ぶところではありません。すっかり脱帽いたしました。その上ご馳走になり菜園で採れた野菜までたくさんお土産に頂いて帰途につきました。帰りの新幹線と電車の中でも傑作の数々が頭に思い浮かんできました。木村さんご夫妻どうも有難うございました。
 
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