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  小さな国際交流

 7〜8年前に ふとしたことから中国人の留学生 金秋さんと知り合って(勿論日本語で)いましたが、しばらく連絡が途絶えていました。ところが、たまたまKBCテレビの深夜番組「ドウモ」で私たちの山小屋が放映された為、それを見た彼女が「テレビに出てたでしょう?」と電話してきて 又交流が始まりました。
 中国からの来客(2)

 金秋さんのご両親は、福岡に3月末〜6月末まで3ケ月滞在する由、娘の所に寝泊りするとはいえ、なんか我々の感覚とはちょっと違う気がします。ま 時間があるということなので、ツツジの花でも見た後、山小屋に案内することにしました。
 
途中、筑紫野市に立ち寄り、奈良時代に建てられ九州最古のお寺といわれている武蔵寺(ぶぞうじ)の境内にある樹齢1300年の”長者の藤”を見に行きました。ちょっと時期的に早すぎたのですが、ここの藤は長さが1mくらいになる見事な藤なのです。

藤供養塔が設置され線香をあげるようになっていました。
お参りの仕方がちょっと違い、両手で線香を捧げ持って、ちょっと上下に振りながらお参りをしていました。
 
 ご本尊にお参りする時、1個3cmくらいある大きな数珠が天井から下がっていて、引っ張るとカタカタと音をたてながら数珠が回る仕組みになっていました。
珍しそうに数珠をたぐっていました。
ま 我々でもちょっと面白く感じる数珠でしたが。

108の煩悩って分るかと訊いてみたら、うん 分かる分かると言っていました。
 
 その後、ツツジと紅葉が綺麗な大興善寺に到着。”一目一万本”と言われる場所は、丁度満開の時期で、花の香りがプーンとして、なかなかの雰囲気でした。

在住している中国の瀋陽は寒いところで、こんなに沢山の花が咲いたのを見るのは初めて とのことでした。
冬はマイナス20℃といいますから、北海道より寒く、短い夏なんだろうな と思いました。
  山小屋に到着。木工大好き父さんは、工具に興味があるようだったので、つたない工房で工具と冶工具を見せたら、現物をみたら理屈は結構分かるようでした。母さんはえらい感心して、父さんもゴロゴロしないで何か作りなさいよ とけしかけていました。女性軍は水餃子を作ってくれました。強力粉で作った外側の皮が美味しかった。

色々話していて、個人的な感覚は同じようなものだけど、珍しい物を見せると これで商売したらいい とか 特許は取っているか 未だなら自分が使っていいかとか、やはり経済優先のお国柄かな と思う一面もありました。ま 兎に角喜んでもらってよかったです。
   
 中国からの来客
 
 福岡で在職中の金秋さんから電話があり、今度中国の両親が来日する。色々お世話になっているので是非ご挨拶をしたいと言っているので適当な日に家にお伺いしたい、との由、早速日時を設定しました。

 本人が住んでいるマンションに寝泊りしているということで、迎えに行ったところ、車が動き出した途端奥さんがお礼を言いながら泣き出されたのには恐れ入りました。娘に良くして頂いて・・・ ということらしい。ま 海外に一人で出した娘は何時も気がかりだった事でしょう。
 家に着いて、ゆっくりして頂き色々話も弾みました。私達より4〜5歳上のご両親で、ご主人は日本語でカタコトを話され、奥さんは中国語で会話、金秋さんが通訳をしてくれました。私達夫婦は海外で生活した経験があるので、外国の人と話すのには抵抗がありません。身振り手振りでも結構 意思は通じるものです。
 お土産に掛け軸を頂き、早速床の間に飾りました。「李商隠」という詩人の「無題」という有名な詩だそうで、”鳳凰の様な連れ立って飛ぶ翼を持たぬ二人だが心は一つである”という部分が一番良い所なのだと 熱心な解説がありました。本場の掛け軸の文字は又一味違ってとても気に入っています。

 日本の家には興味があった様で、暖房はどうしているのか ということで石油ストーブを紹介したり、壁の漆喰を指差して何で出来ているのか などなど、思いがけない質問でしたが、中国の瀋陽が故郷で、冬は−20℃まで下がるとのことで納得がいきました。
 
 夜は日本風の食事をと思いシャブシャブにしましたが、刺身大好きとのことで、食事に関しては私がイメージしていた中国の人とは予想外でした。 日本語で童謡を歌ったり、3人の子供は女性ばかりだったが3人とも日本に留学させた との事で、それなりの日本観を持っておられるとお見受けしました。

 ご主人が木工が大好きとのことから次回は山小屋に行くことになり、そこでご夫婦が中国の水餃子を作りましょう ということで、どんなものかちょっと楽しみです。
 
金秋畑と その後

中国人の友人の金秋さん用 「金秋畑」 を作って もう何年になるでしょうか。名札が日焼けして文字が消えてしまいました。
彼女も日本に留学後 そのまま就職して元気に過ごしており、よく山小屋を訪ねてきます。年月を経る毎に段々家庭菜園の腕も上がり、収穫野菜の質量ともに上達してきました。
先日ジャガイモが収穫時期だよ と声をかけたら仲良し友達と一緒に来てくれました。早速、ジャガイモの収穫とサツマイモ植え ついでに枝豆の種まきもしてもらいました。手際よく作業が終わったら、ハーブティーと散らし寿司で一服。仲良し友達の彼女は「土いじりは始めてだったけど、楽しくて気持ちよかったー」と言ってくれました。又いつの日か 草取りと収穫に来てもらえる事でしょう。喜んでもらって嬉しかったです。

読書「悼む人」
最近密かな人気がある直木賞作家 天童荒太 の書いた「悼む人」を家内が購入、なかなか良い内容だったと話していたら、金秋さんが私も読みたいということで借りて読んだらしい。読み上げたコメントは「誰を愛し、誰に愛され、どんなことで感謝されるか・・・これこそが生きてきたしるしになるんですね」とのこと、いやあ まいってしまいました。こんな難しい本を私も読む気にならないのに。たいしたもんです。



山小屋と畑で 深まった中国人の友人との交流

数回山小屋に誘って色々話をする内に、留学生では あまり日本人の生活には馴染みが無いだろうし、又 何か困った時の相談相手にでもなれたら との思いから、気軽に来れて しかも定期的に会う機会を作ってあげようと考えて、畑の中の一畝(うね)を金秋さん専用の「金秋畑」と名づけ、自由に使って貰う事にしました.

種まき・苗植えや草取りなどの為、頻々と山小屋に来る内に、たまたま訪問して来た嫁いだ娘一家とかちあったり、たまたま遊びに来た私の友人らとも顔を合わせたりしているうちに、好人柄の彼女は すっかり皆の中にとけこんで、友人の輪が広がっていきました。

今では私たちの気持ちの中では家族の一員のような存在になっています。
彼女にとっても日本の社会に入ることが出来、異国に来ている寂しさをまぎらわすことも出来た様でとても喜んでくれました。

又 時には、たまたま訪問された私の娘の義理のお父さん、友人夫妻、金 秋さんが一緒になってしまったこともありましたが、皆さん何もこだわられず 和気藹々、賑やかな楽しい食事会になりました。

   
彼女の就職 と その後の展開

留学期間が終わり 帰国するか 日本に留まり就職するか かなり考え込んでいましたが、ある日電話があり「就職しました」とのこと。どんな会社?と聞いたら なんと 私が勤めていた会社でした。これにはお互いに大驚き。(私の会社名は言っていましたが、出先の勤務地を言ってたので同じ会社とは気が付かなかったそうです)彼女も会社の事を色々聞けて好都合だった様で、今も元気に勤務しています。

それを聞きつけて、私の友人(右から二人目:子供の横)が、友人の中国人留学生が帰国か就職か 選択に悩んでいるから と言って彼女(右から三人目)を連れて訪れてきました。
金秋さん(右から四人目)から留学と就職についてのアドバイスなどを聞き 中国人の学生も状況が良く分り大変参考になった と安心した様で、最後は家内が作ったシュウマイで盛り上がりました。
   
順其自然(あるがままに)

数年に1回の中国一時帰国時に、 ご両親に私たちの事を話された様で、お土産に掛け軸を託されて帰ってきました。
私たちが考えている「物事をあるがままに受け入れていく」生き方を 中国では「順其自然」(シュン チ ズー ランと読むらしい)という言葉があるそうで、私たちの為に わざわざご両親が書道家に頼んで書いて貰われたものだそうで、私たちの大切な物の一つになっています。
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