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石造りアーチ水道橋「通潤橋」と 自然材による巨大な造り物

 元勤務していた会社のOB会のメンバー約20名で熊本県上益城郡山都村に行ってきました。ちょっと変わった物が見れたのでご紹介したいと思います。

この地域は、江戸時代に「肥後の石工」といわれる匠が造った端正なアーチ形の石橋が沢山あり、今も現役で車両が通行しています。(右写真は金内橋、浜町橋)

通潤橋
橋の中でも通潤橋は、一方の高台から深い川を挟んだ反対側の高台へ大量の水を供給する という目的の為に造られた橋で、橋の中に通水管が埋め込まれた面白い橋です。


右の写真で、橋の手前左側の山の高台から水を引き、橋の中の空洞を通って向こう側の山の高台に水を供給する様になっています。
通常は、橋の外観からは水は見えず普通の石橋ですが、通水管に詰まった堆積物を取り除く為、橋の中央に直径20cm程度の穴が空けてあります。通常は木で栓をしてありますが、栓を抜くと橋の中を通っている水が勢い良く飛び出し、迫力ある水のアーチが現れます。

山から谷を通って対岸の山に水を送る仕組み

 普通の水路は自然の落差で流すため、水が吹き上げることはありません。通潤橋は、通水管には水が詰まっており空間が無いので、逆サイフォンの原理で橋まで落とした水を水圧で押し上げるので、先の高台に水を送ることが出来、栓を抜けば水が噴き出す訳です。

簡単に言えば、風呂の水をホースを使ってバケツに流すのと同じで、ホースの中を水で満たしておけば、ホースの途中が高かろうが低かろうが関係なくホースの端から風呂の水が出てくるのと同じ原理です。
 

それにしても、江戸時代にこういうサイフォンの原理を応用するなんて、昔の人は凄いと思いました。水不足で悩む対岸の白糸台地の畑に、何とかして水を供給したかったのでしょうね。


自然材による巨大な造りもの「八朔祭の大造り物」
 通潤橋のすぐ傍の町並みで、八朔祭が行われていました。中でも注目は、いにしえの昔から田の神への感謝と豊作祈願の為に作られているという自然材による巨大な造りものです。
大造り物は、眼球以外は自然の物を使う というのがルールで 勿論着色もしないそうで、竹、杉の皮、すすき、松ぼっくり等を巧みに使って、龍や馬に乗った武者、動物や怪獣などを造り、町内各地区で出来栄えを競い合っていました。

造っている方に声をかけたら、毎年この時期が近づくと、今年は何を造ろうかな と地区ごとに集まってテーマを決めるのだそうで、設計図面は無く、1枚の外観の絵だけを頼りに皆で手分けして造るのだそうで、10人で40日くらいかかってるかなー とのこと、皆仕事を抱えながらなので夜を中心に作業をするのだそうです。何ともロマン溢れる話でした。

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